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風邪が長引く

風邪が治るまで何日かかる?

風邪が治るまで何日かかる?一般的な風邪であれば、症状はおおよそ7〜10日ほどで落ち着きます。ただし、風邪の原因となるウイルスの種類によって症状の出方や治るまでの期間には個人差があります。風邪の初期症状には、喉の痛みやくしゃみ、発熱、倦怠感などがあり、これらは発症から2〜3日でピークを迎え、徐々に回復に向かいます。その後、鼻水・鼻づまり、咳・痰といった症状が現れます。特に咳は遅れて出てくることが多く、2〜3週間続くこともあります。

当院の感染症科について

風邪がなかなか治らない原因

季節の変わり目

朝夕の気温差や生活環境の変化などによりストレスがかかると、自律神経のバランスが乱れ、倦怠感や疲労感、不眠、頭痛、めまい、のぼせ、冷えといった様々な症状が現れることがあります。自律神経は免疫機能とも深く関わっているため、バランスが崩れると免疫力が低下する可能性があります。免疫力が低下してしまうと風邪の長期化にもつながりますので、季節の変わり目には気をつけるようにしましょう。

風邪以外の病気がある

風邪に似た症状が出ていても、実際には他の病気が原因のこともあります。症状が長引く場合は、原因を明らかにし適切な治療を行うためにも、お早めに当院までご相談ください。

発熱が続く場合

ほとんどの場合、風邪が原因の発熱は2~3日程度で下がります。これより長く発熱が続く場合には、新型コロナウイルス感染症や肺炎など他の感染症の疑いがあります。また、悪性腫瘍・がんや膠原病といった重大な病気が隠れているケースもあるため注意が必要です。微熱であっても長期間続く場合には医師に相談するようにしましょう。

咳が長引く場合

風邪の場合も咳が長引くことがありますが、発熱や痰も改善しない場合、新型コロナウイルス感染症や肺炎といった他の感染症が疑われます。また、咳が3週間以上続く場合は、感染症ではなく咳喘息や気管支喘息、胃食道逆流症、COPDや慢性気管支炎、肺がんといった病気の可能性もあります。

長引く咳について

くしゃみや鼻づまりが長引く場合

くしゃみや鼻づまりが長引く場合、副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎などが疑われます。アレルギー性鼻炎(花粉症など)の特徴としては、連続して出るくしゃみや、水っぽくサラサラした鼻水が長く続くことなどが挙げられます。副鼻腔炎は風邪の後に起こり、悪化するケースが多く、濃い鼻水や鼻づまりに加え、頬や額の痛み、発熱も生じることもあります。

免疫力が低下している

ストレスや睡眠不足、喫煙、加齢、栄養不足、運動のしすぎにより、身体の免疫力が弱まりやすくなります。また、栄養が不足していたり、運動をしすぎて身体に負担がかかっている場合も、免疫力が弱まる原因となります。免疫力が弱まると、風邪のウイルスをやっつけられなくなり、風邪がなかなか治らないことがあります。

特に高齢の方は、年齢とともに免疫力が弱くなっている上、持病があると風邪の症状に気づきにくいこともあり、知らないうちに重症化したり、別の病気を併発してしまうこともあります。また、ウイルスだけでなく、細菌による新たな感染(2次感染)が起きて肺炎になるケースもあるため、発熱や咳、痰などの風邪症状が長引く場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。

風邪が治ったと思ったら
また風邪を引くのはなぜ?

お子様の場合

風邪が治ったと思ったら、また風邪を引くのはなぜ?

お子様は、免疫がまだ十分に発達していないことや、抗体も十分にないため、一度風邪が治っても、またすぐに風邪を引いてしまうこともよくあります。風邪の原因になるウイルスは、200種類以上あります。特に、保育園や幼稚園、学校に通うようになると、様々なウイルスに触れる機会が増えるため、まだかかったことのないウイルスに次々と感染しやすくなり、「治ったと思ったらまた風邪」という状態が続くことがよくあります。多くの場合、免疫が少しずつついていく中で、風邪を引く回数も減っていきます。

風邪を繰り返すお子様の特徴

  • 夜遅くまで起きているなど、生活リズムが乱れている
  • 食べ物の好みが偏っている
  • 身体を動かす習慣がない
  • 食事の量が少なめである
  • 十分な睡眠時間がとれていない

大人の場合

大人の場合、毎月のように風邪を引いてしまう原因の多くは「免疫力の低下」です。免疫力とは、異物が体内に入り込んだ際に排除する能力の高さで、この免疫力が高ければ、たとえ感染したとしても、病原菌が体内で増える前に排除できます。一方、免疫力が低下している場合、病原菌を排出するのに時間を要するため、風邪を繰り返しやすくなります。

風邪を繰り返す方の特徴

  • 偏った栄養バランス
  • 飲酒や喫煙
  • 運動不足
  • 睡眠不足
  • 過度なストレス
  • 毛細血管機能の低下

風邪をはやく治す方法

風邪を早く治すために重要なのは、睡眠や休養を十分とり、身体を温かく保ち、栄養や水分をきちんと補給するといった基本的なケアです。

①十分な睡眠と休養をとる

風邪の回復速度は、身体の「免疫力」が大きく関わっています。ウイルスが体内に入ると、免疫機能は活発に働いて炎症を引き起こしたり、体温を上げたりします。これによって体力も消耗されるため、風邪を引いたときは十分な睡眠や休養を取っておくようにしましょう。

②悪寒があるときは身体を温める

風邪を引くと、身体は体温を上げることで免疫を活発にし、熱に弱いウイルスの活動を抑制して身体の外に追い出そうとします。悪寒がある場合、それは体温が上がり始めたサインなので、身体を冷やさず温めるよう心がけましょう。

③水分補給をして、食事は糖質を中心にビタミンを多く摂る

発熱がある場合、発熱に伴う発汗や水分の蒸発、さらに食欲の低下により、健康なときよりも体内から水分が失われやすくなります。そのため、風邪のときは水分補給をこまめにすることが大切です。食事が難しい場合、経口補水液やスポーツドリンク、野菜スープなどで電解質も一緒に補いましょう。また、エネルギーやビタミンは発熱すると消費されやすくなります。糖質を中心にビタミンを多く含む食品を積極的に取り入れ、栄養をしっかりと補うことが重要です。風邪を引くと、消化機能も食欲も落ちやすいため、脂肪が少なく良質なたんぱく質を選び、水分が多く消化に優しい、あっさりとした薄味の料理がおすすめです。