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咳で夜眠れない

咳で夜眠れないとお困りの方

咳で夜眠れないとお困りの方

夜になると咳が出やすくなるのは、身体の仕組みや環境の変化が関係しています。まず、自律神経の働きによるものです。私たちの身体は、昼は「交感神経」が活発になり、夜はリラックスモードの「副交感神経」が優位になります。副交感神経が優位になると、気道の筋肉がゆるみ、空気の通り道が狭くなるため、少しの刺激でも咳が出やすくなります。また、夜間の気温や湿度の変化も関係しています。夜から朝にかけて気温が下がると、冷たい空気が気道を刺激して咳を誘発します。さらに、寝ている間に口呼吸になっていると、喉が乾燥して咳が出やすくなります。

咳を落ち着かせるために
できること

寝る前の工夫

寝る前の工夫

原因となる急な温度変化による冷えや、喉の乾燥を防ぐことが大切です。

  • マスクをつける
  • 温かい飲み物を飲む
  • 首にタオルやネックウォーマーを巻いたり、胸にカイロをあてる
  • 加湿器を使用して部屋の加湿をする
  • こまめに水分を補給できるよう準備しておく
  • 寝る前にうがいをする
  • 朝の室温低下を防ぐためにエアコンを活用する
  • 横を向いたり上体を起こしたりして寝る
  • 飴やハチミツを舐める

※1歳未満のお子様はハチミツによりボツリヌス症を発症することがあるため、与えてはいけません。

呼吸の仕方の工夫

また、呼吸の仕方を工夫することで、呼吸がしやすくなり、咳が落ち着く場合があります。

腹式呼吸を意識しましょう

お腹をゆっくり動かして行う腹式呼吸は、胸で呼吸するよりもリラックス効果が高く、肺への負担も少なくなります。深くゆっくり息を吸うことで、酸素をしっかり身体に取り込めます。

口をすぼめてゆっくり息を吐く

口を軽くすぼめて「ふーっ」と細く長く息を吐くことで、気道の内側の圧が高まり、狭くなった気管支が広がりやすくなります。その結果、肺の中に溜まった空気を外に出しやすくなり、呼吸が楽になります。

腹式呼吸のやり方
  1. リラックスできる姿勢で座るか、仰向けに寝てください。
  2. 手の位置は片手ずつ胸と下腹部に当てます。
  3. 息を口からゆっくりと吐き出し、お腹をへこませます。
    このとき、胸に置いた方の手はあまり動かさないように意識しましょう。
  4. 息を鼻からゆっくりと吸い込み、お腹が膨らむのを感じてください。
    このときも、胸に置いた方の手はあまり動かないように意識しましょう。
  5. 吸う息よりも吐く息を長くゆっくり行うことが大切です。
  6. この呼吸を1日に数回意識して行い、徐々に回数を増やしていきます。

咳が続くときに
やってはいけないこと

辛いものや
熱いものを食べる

香辛料や辛みのある、刺激の強い食べ物や飲み物は咳を引き起こすことがあります。また、熱い飲食物は喉の水分を奪い、粘膜を傷つけてしまうため、咳を悪化させる可能性があります。咳が続いている間は、これらの刺激物や熱いものを控えることをおすすめします。

喫煙や飲酒をする

タバコを吸うと炎症が悪化するため、咳や痰の症状が出ている場合、禁煙する必要があります。また、飲酒は脱水を招き、水分の不足によって痰の排出を困難にすることがあります。症状の悪化を防ぐため、喫煙や飲酒は控えるようにしましょう。

咳止めを使う

原因がはっきりしないまま市販の咳止めを使うと、かえって症状を悪化させることがあります。すぐに受診できず数日間だけの服用である場合でも、必ず薬剤師に相談してください。

咳を放置するとどうなる?

咳を放置するとどうなる?咳は1回で2キロカロリー消費すると言われています。そのため、1日中咳が続くと簡単に1000キロカロリー以上のエネルギーを消費してしまうことになります。健康な成人の1日の消費カロリーの目安は2000キロカロリーです。咳はその半分ものカロリーを消費してしまうほど、激しく体力を消耗することが分かります。また、咳を繰り返しすぎると、気道周辺に炎症が起こったり、場合によっては肋骨を骨折してしまうこともあります。

詳しくはこちら

このような症状がある場合は、何らかの病気が隠れている可能性もありますので、お早めにご相談ください。

  • 1週間以上咳が続く、痰が続く
  • 呼吸がしづらい感じがある
  • 軽く身体を動かしただけで(階段の上り下り程度)動悸・息切れがある
  • 胸の痛みがある
  • 咳が出ることが多くなってきた
  • 風邪の他の症状は良くなったのに、咳だけが続いている
  • 血痰や色の濃い痰がある